KuretakeJC319-3 Calligraphy Brush, Thick Brush, Toyoju, No. 3, White Hair

同社製で楷書向けの姉妹品と言える慶賀に比べて気持ち太く長い軸。二回り大きいだるま、溜め塗りのような色味で堂々とした風格を感じる筆です。腰から穂先まで1センチほど遠く柔らかめの毛足で、墨の含みも良いので半紙に四文字(総画数によっては六文字)程度の行書で快適でした。平仮名混じりも余裕でこなしてくれます。半紙２文字程度の草書もフィーリングがよく、上達を目指しての練習にも心強い相棒になってくれそうです。力みやすい人は初めは少し手こずりそうですが、考え方次第で力みグセの修正用に使ってみるのもアリだと思います。　なにしろ書いてて楽しい筆なので、つい調子に乗って半紙を横長に置いて「NEED!」とか「Let it be」なんてサラサラっと書いて遊んだりしてます。試しに楷書で「瑞厳」「誡堂」と、画数多めの字を書いてみたら、慶賀より長い線引き距離に助けられて一気に気持ち良く書き切れました。慶賀と比べて穂先が柔らかく流れた事をうかがわせるソフトな印象で、墨と紙との境界の輪郭がなんとも穏やかでした。上手い下手よりも、文字のもつ意味合いを大事にしたい時、書きたい字によっては楷書でも味わい深い書きあがりになります。

穂先までの距離や毛のコシからして楷書に向いてますね。シャープで鋭い靱性に好感が持てます。面白半分で行書に崩してみたところ、筆の方で請け負ってくれるキャパシティはあるなと感じました。　穂先の纏まりも良く、ニュートラルな追従性。止める時の力強く踏ん張る手応えやハネ・払いのキレが特に良い感じで、紙離れの瞬間が手に伝わってくるのが面白いです。素性が良い筆なので、手の動きや運びの緩急まで何しろ書いたとおりの字が半紙に現れます。誤魔化しは利かず、余計な力みや筆運びの迷いも全て見せつけられます。そのぶん上手くいくと「おお、書けてるぜ～!」という気分で嬉しくなります。なので、学校用や入門向けの安価な筆からステップアップしたい人にも好適かと思います。これで書くと自分の得手不得手がよく見えますし、この筆の使い手として地力をつけようと思えば上達の励みにもなりますしね。　軸は浸み竹(斑竹)なので製品個々にバラツキが出ますし、軸の首やお尻も商品画像で見るより半透明なのでサンプルのイメージに近いものが送られてくるとは限りません。私のは「もうちょっと斑が多いとカッコ良いかな」って感じでしたが、細部の造作や仕上げが丁寧なので一瞥した時の高級感はなかなかのものでした。余談ですが、入居中のマンションの交流会で抹茶を点てる係をした時、集会室に花入れがあるのに掛物が無いのが寂しいので、この筆と半紙と墨汁を持ち込んでその場で「和敬清寂」と書いてボードに貼ったら大ウケ。筆も華のある外観に加え、「慶賀」の銘がなんとも縁起よく喜ばしいとして特に高齢の方から好評でした。

毛が長くて柔らかい筆が欲しくて購入しました。書道経験は長いのでやや上級者向けではあると思います。慣れれば、きれいな線が書けると思います。なんと言っても、コスパが良いことが嬉しい点です。かすれの線を表現したり、勢いよく書いたりして、ハードな使い方をしていますが、耐久性もあります。ご参考程度でよろしくお願いします。

穂の固さ、弾力が書き易い筆です。軸の高級感も好きです。このお値段ですし、楷書練習に惜しみ無く使えてお勧めです。でも今のところ呉竹さんで一番好きな筆は豊昌かな…。

行書用に、と思って購入しました。毛先は想像以上に長く、全体的にドッシリと少し重たい印象でした。書き味もなかなかよく、太い線から細い選までしっかり出ます。弾力もあり、やや柔らかめでした。少し残念だったのが、外側にある毛の作りがやや雑なところ。短い毛が何本かでてました。なので星四つに評価させていただきました。